HANABI |
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君の事思い出す日
なんてないのは
君の事忘れた
時がないから
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2002年5月24日付朝日新聞より
神戸・児童殺傷から5年
「できること何でもしたい」
加害少年、遺族に思いはせ
神戸市須磨区で97年、小学6年の土師淳(はせじゅん)君(当時11)ら男女の児童2人が殺害され、女児3人が負傷した連続児童殺傷事件は、24日で淳君殺害から5年になる。今年7月に成人する加害少年(19)は社会復帰に向け、遺族の心情に思いをめぐらせ始めたという。一方、遺族は談話を公表した。
被害者の父が談話
真に癒されること有り得ない
土師淳君の父親の守さん(46)が弁護士を通じて談話を発表した。要旨は次の通り。
淳が私たち家族の前から姿を消してまる5年という年月がたちました。私たち家族は全く普通の生活を取り戻したかのように、傍目からは見えるのではないかと思います。確かに、通常の生活は一応おくっていますが、現在もそして今後も、子供をあのようなかたちで亡くした悲しみや悔しさは忘れないでしょうし、また大きな心の傷として残り、真に癒されることは有り得ないと思います。
A少年やその両親のことを忘れることはありえませんが、私たち家族の間では話題にのぼることはありませんし、敢えてその名前を口に出したいとは思っていません。
今年に入って、「A少年が間もなく退院」という報道が、盛んに流されました。重要なことは、A少年は本当に更生しているのかということです。更生していない状態で退院させた場合、不測の事態が生じないとも限りません。
被害者を保護し、権利や被害の回復を促すような法律制定を急ぐべきだと思います。
絶対に忘れてはいけないことは、今現在平穏に暮らしている誰しもが、凶悪な犯罪の被害者になりうるということです。我が国は被害者などの本当の弱者に優しい国に変わっていく必要があると思います。
土師 守